「異邦人の庭」仙台公演
公演概要
INFORMATION
[公演名] せんだい演劇工房10-BOX 20+1周年記念事業「異邦人の庭」仙台公演
[作 者]刈馬カオス(刈馬演劇設計社)
[日 程] 2023年9月22日(金)〜24日(日)
[チーム]札幌/名古屋/仙台
[会 場] せんだい演劇工房10-BOX box-1
[住 所] 〒984-0015 宮城県仙台市若林区卸町2-12-13
[主 催] OrgofA (オルオブエー)
[共 催] 公益財団法人 仙台市市民文化事業団
What’s it about 異邦人の庭
アクリル越しのふたりを繋ぐものは、愛か、憎しみか。
その男女が出会ったのは、拘置所の面会室だった。
女は7人を殺した死刑囚、男はその支援者。
男の真の目的を見抜いた女は、それを叶えるための条件を1つ突きつける。
それは、自分と結婚することだった―――
冷たいアクリル板越しに対峙する2人の心の距離は、季節を重ねて変わっていくのか。
これは今より少し未来、死刑囚が、自らの処刑日を決められる時代の物語。
作品の主な受賞歴
・第7回せんだい短編戯曲賞大賞
・OrgofAで公演時、TGR2020札幌演劇祭大賞受賞
作者:刈馬カオス(刈馬演劇設計社)
各界の感想
IMPRESSION
クスミエリカ
フォトグラファー
奇しくも、新しい生活様式にもコロナ禍という時代にもピッタリの演目ではないかという印象だった『異邦人の庭』。 元気や励ましを得られるようなお話とは決して言えないかもしれないこの演目を選んだ方々に、私はたった今観終わった直後に、共感のような何とも言えない不思議な気持ちを、この文章を書きながら抱いています。 死刑囚が自らの死の瞬間を選ぶための制度が出来ている仮定の時代、自分の命・他者の命に真剣に向き合う2人の姿は、全人類が一斉に人の生命について向き合っている現在の日常と、非常に近しいものを感じました。 未来はどうなるかわからなく、命に関わる選択は常に苦しい事の連続だと思います。だからこそ必死に向き合おうとする人間の姿を目の当たりにすることは、特にコロナ禍の真っただ中にいる今、きっと胸に響くものがあるのではないでしょうか。
川尻恵太
脚本・演出家
2人が静かに会話するだけの作品ですが、観ているこちら側の感情はジェットコースターでした。 僕にはこれしか言えません。 「観てください」 いや、観てよかった。ゆっくり咀嚼しよ。
今井雅子
脚本家
舞台には男と女と二人を隔てるアクリル板と各々の椅子のみ。そこは拘置所。アクリル板に隔てられて出会う男女は面会人と死刑囚。 男は劇作家で、女が犯した事件に興味があるらしい。面会を重ねるにつれ、それぞれの思惑や二人の接点が浮かび上がる。 《自らの執行日を決める「執行日選択権」が死刑囚に与えられた時代の話》という設定ならではの駆け引きがスリリングだ。執行日選択権は死刑囚の配偶者にも与えられる。女は男に獄中結婚を持ちかけることで、男にもわが身の運命を握らせる。 強く引くと切れてしまう糸を慎重に手繰るような探り探りの会話が重ねられていく。男と女が言葉を探る間(ま)は「私だったら」を想像させる余白となり、観客にも問いを突きつけ悩ませる。 昨年11月の札幌での公演は客席数を絞っての上演となったそうだが、ウイルスも距離も関係なく観られる配信公開は朗報だ。視線を彷徨わせたり唇を噛んだりの表情を追えるのは配信ならでは。オンライン観劇でも緊張感は緩むことなく、画面の前にいることすら忘れさせ、張り詰めたまま終幕へ向かう。観終えて聴こえた拍手で客席も息を詰めていたのだと知った。 繊細に積み上げられた脚本。それを表現する演者二人と演出の力が合わさり、ずっしりと胆に響くものを観せてもらった。 「私の体でも心でもない、命が罪を犯した。それを奪うのが死刑です」 というセリフが印象に残った。このセリフがとくに活きるのは、死刑囚の女のある設定ゆえなのだが、それは本編を観て確かめていただけたらと思う。命で罪を贖(あがな)う死刑という制度について、自分に引きつけて考えさせられる力作だ。 息苦しく、重苦しい作品ではあるが、感染対策でアクリル板に隔てられる機会がふえた今、拘置所のアクリル板に声を通す穴が空いていることが象徴的に思える。その小さな穴は想いを通わせる穴でもある。板越しに向き合うのが、絶望の淵に立つ男と女であっても。
なぜ各地で? たくさんの演劇人と繋がりたい
WHY A PERFORMANCE
OrgofAは2018年に設立。
俳優が公演やその他エンターテイメントに関わるイベントを企画し、札幌を中心に全国の地域間での交流・互いの舞台文化発展を活発に行なっていくユニットです。
名作戯曲に取り組む事や、新たな作品作りを行っている。
刈馬カオスさんが作られた「異邦人の庭」はシンプルかつ普遍的な2人芝居です。
テーブルと椅子2脚と俳優2名がいればできてしまう。舞台作品としてはかなり驚異の身軽さです。
そして普遍的な疑問と人間関係がまざりあっている。
2022年名古屋・北九州ツアーを行い
この作品を通じて色々な地域の演劇人と一緒にモノを作るようになりたい、そして今後もっとボーダレスな物創りができる為の第一歩としてこの企画を考えました。
公演チーム
TEAM
SAPPORO
DIRECTOR
町田 誠也
劇団words of hearts
CAST
飛世 早哉香
-
明 逸人
ELEVEN NINES
CAST
NAGOYA
DIRECTOR
刈馬 カオス
刈馬演劇設計社
CAST
あさぎり まとい
-
古場 ペンチ
Pinchi番地
CAST
SENDAI
DIRECTOR
大河原 準介
演劇企画集団LondonPANDA
CAST
横澤 のぶ
1.6畳
真田 鰯
劇団檸檬スパイ
CAST
STAFF
舞台監督/太田真介(NPO法人コンカリーニョ)
照明/秋野良太(合同会社MELON AND SODA)
音響/橋本一生
音楽制作/札幌:町田拓哉(町田音楽工房)
広報デザイン/LITTLEKIT
広報/服部一姫(札幌表現舎)、OrgofA
主催/OrgofA
共催/公益財団法人仙台市市 民文化 事業団
協力 /札幌演劇シーズン実行委員会(映像提供)
スケジュール
SCHEDULE
2023
9/22
金曜日
-
札幌15:00
名古屋
19:00★
2023
9/23
土曜日
名古屋
12:00
札幌
15:00
仙台
18:00★
2023
9/24
日曜日
仙台
11:00
札幌
15:00★
-
各公演の「開場時間」は開演の30分前となります。
★マークにはアフタートーク開催予定
上演チームによって異なります。札幌チーム→75分/名古屋チーム→65分/仙台チーム→未定※分かり次第記載します。
<仙台チーム代役公演のお知らせ>
せんだい演劇工房10-BOX 20+1周年記念事業「異邦人の庭」仙台公演
9月23日(土)仙台チーム18:00、9月24日(金)11:00の公演に関しまして、出演者 真田鰯さん は体調不良により休演いたします。
代役は札幌チーム 明逸人 が務めます。
代役公演についてのキャンセルについては、dtagmd@gmail.comまでにご連絡お願い申し上げます。
2023年9月21日(木)
OrgofA
チケット情報
TICKET
TICKET
一般
¥3000
U-25
¥2000
3チーム観劇券
¥6500
※当日券はプラス¥500
※3チーム観劇券は「カルテットオンライン」のみの販売となります。
※半券を持ってくると予約・当日にかかわらず500円引き
※未就学児童入場不可