top of page

​素晴らしい!

月の輪熊八(ときどき落語家)

 この度、登場人物が2人の演劇を配信という形で観る機会をいただきました。
真っ暗な画面に浮かんできたのはアクリル板を挟んだ面会室。登場する人物は、死刑囚と支援団体に参加している舞台作家。手探りの会話から心を揺さぶり始めるセリフのやり取り。そして、それぞれの苦悩を感じさせる表情と絶妙な間。派手な動きのないこの演劇に、一気に引き込まれてしまいました。
 役者さんが座ったままという動きのない演劇は、それほど頻繁に演劇を観ていない私にとっては珍しいものでしたが、登場人物の心と同様に、私の心は大きく揺さぶられ、めまぐるしく動いていたような気がします。きっと、「生と死」というテーマに、いきなり向き合うことになってしまったからかもしれません。
 落語を通して知り合いになった乙姫さんが、飛世早哉香という名の女優さんであったことから、ときどき演劇を観ることになりましたが、このことに感謝するとともに、飛世さんの女優さんと噺家さんとしてのご活躍に心から拍手です。

bottom of page