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​人間って複雑ですね。

松浦奈々(札幌フィルムコミッション)

私は映画にしろ舞台にしろ自分が登場人物の誰かだったら、という視点で考えてしまうのですが、今回は死刑囚の女性には置き換えられなかったので、明さん演じる「ハルさん」の立場で拝見していました。

殺したいほど憎くても、いざ殺すことができる状況がきたときに自分はどうするのか。
それが法律で守られた殺人だとしても、命を終わらせるという責任は重すぎて、やはり決断はできないだろうなと思いました。
生きる権利、死ぬ権利、権利ってなんだろう。人を罰するとは、罰も権利も与えられていることの矛盾、そんなことをとりとめとなく考えました。

人間って複雑ですね。

 

そんな複雑な感情がお二人の表情に表れていました。
映像で拝見することによって、微妙な感情の動きがよく見えてよかった。
もう30分くらい尺を伸ばしても見ごたえのあるお芝居になりそうです。

とてもよい時間でした。

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