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​暗闇の中に見えるもの

永冶ミユキ(映像作家・俳優)

アクリル板越しに
春と詞葉がそれぞれ放つ色が見える
その色が上演中盤にかけてほんの少しだけ交わり
アクリルを境目にグラデーションしていく

そのほんの少しの変化に救いを感じ、また心地よかった。

わたしは詞葉がたまらなく愛おしく感じた。
でもそれがリアルなのではないかと。
だって人間だから。
殺人鬼としてこの世に生まれたわけではなく、ひとりの人として生まれたのだから。

個人的に大好物なワンシチュエーション。
そして定点のカメラ。
引きと寄りで撮られたとしてもシンプルな映像故、2人の心で魅せていく芝居。
芝居、演出共に最高でした。

架空の設定はあれど社会派といえる舞台、
この物語のエンドはやはり
観ているこちら側が想うものでいい。

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